GM:さて、これからどうするね?
唯樹:3人で暮らそう!
GM:いや、それはいいけど……どこで?
絵夢:「一週間ほど身を隠せる場所かぁ……」
お雪:「あ、堺に教会がありますよ」(←キリシタン)
GM:一回焼かれたけど、ミサとかやってるだろうね。
お雪:「そこへ行きましょう」
唯樹:ひっかけ橋(大阪の有名なナンパの名所)にいこうよ〜。
GM:ないだろ、まだ。
お雪:「みなさんも教会行きますか? ──神はいいですよ」
絵夢:「行きません。断じて行きません」(←神社の巫女さん)
GM:宗教対立(笑)。
お雪:「これを機にあなたも改宗したらどうですか?」
絵夢:「アナタこそ日本の古来の神を信じなさい」
お雪:「今キリスト教に入ればこの壷が50万円で……」
絵夢:「それよりこれよ、この印鑑が何と30万円で……」
僧ドットコム(天の声):キミたち〜、ボクのことわすれちゃダメネ〜!(←仏教)
唯樹:「ま、まあまあ、ここは僕に免じて……」
お雪:「教会へ行きましょう。……無理強いはしませんけど」
絵夢:「……やっぱりヤダ。教会なんか、ぜーったい行かないッ!」
唯樹:「それじゃ、僕とふたりで暮らす?」
絵夢:「うー……」
お雪:さよ〜なら〜。おふたり、お似合いですよ(クスクス)。
絵夢:……ぜったいいつか刺す(笑)。
GM:──で、結局どうするんだ?
唯樹:絵夢とふたり旅。
絵夢:それはちょっと……。
GM:言っておくが……盛親をかくまうのが第一の目的だからな。
お雪:盛親さんは教会でかくまいますよ。
絵夢:あたしは……教会の外で野営(笑)。
GM:離れ離れにはならないんだな。
絵夢:うん。外に、小さな鳥居とか作っとく。
GM:では……教会──の焼け跡のほったて小屋である。板葺きテントみたいなのに十字架がつけられ、焼け出された堺の人達に対するボランティア活動が行われている。
空雅堂(天の声):教会の周りに油をまいて火を放とう。キリシタンは撲滅だー!
お雪:やめてください(笑)。
僧ドットコム(天の声):教会ひさしぶりネ〜。ナンマンダ〜ナンマンダ〜ナ〜ンマ〜ンダ〜♪
空雅堂(天の声):宗教混ざりまくってるね。
GM:教会にはいろいろな人がいる。――キリシタン武将が大阪城にいたって話はしたっけ?
お雪:はい。(リプレイには未収録)
GM:そういう人達もやってくる。
唯樹:殿、見つからないかな?
GM:大丈夫じゃない? キリシタンは助け合うものだし。
お雪:そうですね。
絵夢:『八百万(やおよろず)の神参上』とか落書きしておこっと……。
GM:じゃ、ふがいないパーティの方に話を戻すか。
僧ドットコム:ん、よんだかい?(笑)
椎名:しかも事実なだけに言い返せない……。
僧ドットコム:ボクはもともとそういうキャラとして演じているからいいんだけどネ。──ふがいないのはお前だけだ!
椎名:が〜ん!
GM:城を脱出してから二日が過ぎたと思ってくれ。
出水屋:なかなか傷が癒えない……。
GM:『大阪夏の陣』に関する噂がいろいろ聞こえてくる。大阪城が落ちた翌日の、豊臣秀頼と淀殿の話とか。
僧ドットコム(天の声):『夏の陣』って一日だけ?
GM:二日だね。案外短い。んで、情報が錯綜している。秀頼とか淀殿とか大野治長とかが蔵にこもって自害したとか、大阪方の武将はほとんど捕らえられてしまったとか。──その傍ら、結構西国に逃れた者が多いという噂も聞く。例えば秀頼とか真田幸村は島津を頼って薩摩に逃げた──とかな。あと、明石全登というキリシタン武将が長崎から海外に出るべく西国へ向かってる。「俺は見たんだ」と主張する者たちがいるのだ。
出水屋:その中に盛親の噂は?
GM:まだ出てない。──島津が話によく出てくるのは、昔の常であるけれども、島津氏ってのは関が原の戦いで西軍について、その後「すみませんでした」と必死に謝りながら国境を固めていったという伝説を持っている国だから。更に、みんな家康が怖くて大急ぎで陣のとき大阪に駆けつけたのに、島津家久は何を思ったか突然海に出て「すいません、台風にあいました」とか言って、乱が終わって三日以上来なかったっていう話もある。
出水屋:それでよく実力派ということで生き残れたよな。
GM:場所が遠かったからね。実力は……あんまりなかったよ。せいぜい暴れん坊将軍に幕府転覆をたくらむ家老が現れるぐらいで。
出水屋:世間知らずの姫君が島津藩だったりな。
GM:まあそんなかんじでこの時代島津はよく出てくる。それから……広島の福島正則とか、徳川幕府が大嫌いな武将とかが各地にいたわけで。そういう人達を頼っているという噂もある。大阪とか堺の人間は徳川にあまりいいイメージを持ってないんだよね。「昔は京都大阪が中心だったのに江戸に移ってしまいやがって、納得がいかんぞこの狸親父め」ってことで。だから城にこもっていた武将に対しては好意的な目を持っている。
出水屋:でもワタシの店に火をかけやがったんだよなぁ……。
GM:それはそれ、これはこれ。
椎名:じゃあ、見つかっても密告はされないかな〜と思いつつも、暗いところでブツブツブツブツ……。どうせ拙者は駄目な人間なんだ……。
GM:(何言ってんだ、コイツ……? 城脱出した後、椎名が西の方に逃げれば盛親も逃げやすかったのに……。そのために広島とかまで往復できるように、一週間ということにしてたんだが。影武者が隠れたり自己保身に走ってどーすんだよ。出水屋まで戦闘に参加して大怪我してたのに。敵も弱かったのに(25CP)苦戦してるしさ)
僧ドットコム(天の声):蔵の中でトックンしてたんじゃないの?(←蔵に閉じ込めていたのか?) だからそんなにCPがふえたんでしょ?(前述の通り、プレイヤーの勘違いで椎名は120CPで作成されていた。……本当は140CPだったのに)
椎名:データは直したけど……ちょっと打たれ強くなっただけだよ。
僧ドットコム(天の声):トックンしてつよくなった……そのほうがカッコイイジャン!!!
GM:そんな中、追っ手狩りが始まる。出水屋のところに、京都所司代の使いという者がやってくる。
GM/役人:(盛親やその他の武将の似顔絵を見せて)「このような男を見なかったか?」
出水屋:「いえいえ、見たことございませんねぇ」
役人:(奥を覗き込みながら)「大阪の者達はこういう武将を好んでかくまっているという話も聞くが……隠し立てしてもよいことはないぞ」
出水屋:「うちの者は大阪方に焼き打ちされまして……そのような者を庇い立てする義理はございません」
GM:では「言いくるめ」で判定しよう。
出水屋:(コロコロ)8成功。
GM:(コロコロ)2成功。駄目だ。
出水屋:「見かけましたら必ずお知らせいたしますので」
役人:「うむ、頼んだぞ」
GM:そんなかんじで所司代に限らずいろんな人達が話を聞きにやってくる。
椎名:このへんもそろそろヤバイですかね……。
出水屋:しかし……下手に逃げるのも……。
GM:これだけ聞き込みに来るということは、このへんにいるのではないかと目星をつけたとも考えられるけどね。
出水屋:そうか……。
GM:んじゃ、ここで死体あさりに行ってる二人に話を移そう。
僧ドットコム&空雅堂:はい。
GM:「視覚判定」してくれるかな。修正はマイナス2。
僧ドットコム:マイナス2? (コロコロ)ダメじゃん。
空雅堂:マイナス2だと目標値は12。(コロコロ)成功してる。
GM:本物の盛親を見たような気がする。
一同:……は?
GM:たまたま通りかかった教会のようなところで、な〜んか見た気がする。
僧ドットコム:そのこと、ボクにはなす?
空雅堂:うん。
僧ドットコム:Oh、教会なつかしいネ〜! ナンマンダ〜ナンマンダ〜ナ〜ンマ〜ンダ〜♪
空雅堂:(人形の口をぱくぱくさせて)『教会、覗いてみる?』
僧ドットコム:「そうだネ。──ナンマンダ〜でございますゥ〜」
GM:追い返されるんじゃないか、それは。
GM/教会の人:「何しにきた?」
僧ドットコム:「ボク、キリシタンネ〜。キリスト教のこと知ってるよ〜。マジマジ、超マジだって〜」
教会の人:「知ってるのはよいが……何をしにきた?」
空雅堂:『飯をもらいに』
僧ドットコム:「そう、メシもらいにきたネ〜。メシ〜、メシちょうだいヨ〜!」
教会の人:(顔を引きつらせつつ)「そ、外に炊き出し場があるから、そこでもらってくれ」
GM:……それで?
僧ドットコム:メシくうネ。あついミソスープのむネ。
GM:みそ汁飲むのか。お前のだけ椀の内側に毒が塗ってあるかもしれないのに。
空雅堂:モッシャモッシャ。……ふぅ。
僧ドットコム:ふう、食った食った……。──さあ、かえるか!
GM:……帰るのか。
僧ドットコム:うん!(笑) ──これだけさわいだら、なかの誰かが気づかない?
GM:(コロコロ)……残念ながらそのときは誰も居合わせなかったみたいだね……。
僧ドットコム:仕方ナイのネ〜。
空雅堂:『さ、帰るか』
僧ドットコム:かえるのネ〜!
結局他のPCに会えぬまま、どことも知れぬ宿へ帰っていく僧ドットコムと空雅堂。
パーティは未だに三つに分かれたままである。
GM:……………………(いろいろ葛藤があったらしい)。
空雅堂:早く一週間経たないかな〜。そうすればマネーが手に入るのに、マネーが。
GM:………………。じゃあ、ここでパーティを入れ換えよう。
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